※当記事は、一部の方のみに役立つような備忘録的な内容となっています。
ディスプレイのブラックアウト現象に1年近く悩まされ、結局ビデオカードが原因だったという話です。誰かの参考になればと思ったので、記事にしてみます。
目次
ビデオカードの導入~ブラックアウト発生まで
WQHD(解像度2560x1440)のディスプレイを使うために、「玄人志向 GF-GT710-E1GB/LP」というビデオカード(以下グラボ)を購入した。最も安い価格帯のグラボだが、WQHDの解像度に対応しているという理由でこれにした。
さっそく新しく買ったWQHDディスプレイを表示させてみる。大画面で快適!そう思ったのもつかの間、しばらく使っていると突然画面が真っ暗に。それから2~3秒経って、元の状態に復帰。PCはそのまま問題なく使える。なんだこれ。
調べてみると、この現象は「ブラックアウト」というらしい。人によってはPCにエラー画面が表示されたりするらしいが、僕の環境ではPCの挙動に影響はなく、再起動などの必要もない。大きな支障がないといえば、ない。
しかし僕はこの後、この症状に1年近く悩まされることになるのだった。
ブラックアウトの詳細
- PC2台で同じグラボを使用しているが、いずれのPCでも発生する
- グラボとディスプレイは、HDMIで接続(HDMI切替器経由)
- 発生はランダム。1日に複数回起こることもあるが、1週間くらい起きないこともある
- 画像を開いたり、ブラウザのタブを開いたり、グラフィックの表示が変わるような操作を行う(=グラボに負荷がかかる)と発生する
- PCの動作自体に影響はない(アラート等も出ない)
- 「HDMI切替器で共有している別PC」の電源を入れる(裏起動する)と、「現在表示中のPC」の映像出力がブラックアウトする(!)。しかし、HDMI切替器の補助電源(USB)をPCから抜いた状態だと、なぜかブラックアウトは起きない(電源供給の問題?)
対策したけどダメだったことリスト
グラボ周りの対策
- グラボのドライバ更新
- グラボのドライバの完全消去&入れ直し
- NVIDIAコントロールパネルの設定を調整
- 「デスクトップカラー設定の調整」を「デスクトッププログラム」に
- 「PhysX構成の設定」を「GT710」に
- 省電力をオフに
その他ハードウェア周りの対策
- HDMIケーブルの交換
- HDMI切替器を外してディスプレイ直結でチェック
- ディスプレイを交換(型番は同じ)
- PC周りで使っている電源タップの交換(電源供給の改善)
ソフト周りの対策
- OSをクリーンインストールしてWindows7 → Windows10へ
- Windowsの省電力設定をオフに
原因究明へ
海外で有力な情報を発見
色々と対策を講じたものの、根本的な解決には至らず。僕は半ば諦めながらも、暇を見ては海外のWebで情報収集をしていた。そんなある日、海外のGeforceのフォーラムで、有力な手がかりを得る。
with resolution 1920x1200 i get random blackouts with no error It worked fine with integrated GPU (i3-3240, Intel HD 2500). it can be set to 1920x1080 - everything's ok
出典:GT710 Random blackouts resolution 19 | NVIDIA GeForce Forums
まとめると、次のような状況だ。
- 1920x1200だとブラックアウト発生。1920x1080だと問題ない
- オンボードグラフィック(Intel HD 2500)なら問題ない
- ドライバ更新も効果なし
- DVIで接続している
「解像度が普通のフルHDよりも高い」「ブラックアウトする」。僕の症状に近いものを感じた。とはいえ、GT710はスペック上は「2560x1600」の解像度まで対応している。
「解像度が普通のフルHDよりも高い」「ブラックアウトする」。僕の症状に近いものを感じた。とはいえ、GT710はスペック上は「2560x1600」の解像度まで対応している。
「最大デジタル解像度:2560x1600」
それに、何より、実際に僕の環境でもWQHD(2560x1440)の解像度をきちんと表示できているのだ。※たまにブラックアウトしてしまうという、一つの問題を除いては。
「解像度が高いとブラックアウトする」なんてこと、本当にあり得るのだろうか?にわかには信じられない話だった。とはいえ、他にできる対策もないし、この外国人の話も気になるので、グラボの交換を試すことにした。
検証&結論
オンボードグラフィックでの表示は、Win7のときは普段使っているソフトとディスプレイドライバの競合があって敬遠していたが、Win10にアップしてからはそれが起こらなくなっていた。そこで、グラボをオンボード切り替えてしばらく使うことにした。
その後1ヶ月以上、毎日数時間はPCを使っていたが、一度もブラックアウトが発生することはなかった。原因はグラボだったのだ!問題が発生してから解決するまで、実に11ヶ月、1年近くが経とうとしていた。
まとめてみる。
- 高解像度で表示する場合、GT710だとグラボの性能が十分ではない(カタログスペックと実際の挙動に差がある)。
少なくとも僕の環境においては、この仮説が正しいのではないかと思っている。グラフィック周りに負荷がかかったときにブラックアウトするという条件も、グラボが原因なのであれば納得も行く。
原因は、いわゆる「相性問題」の"亜種"と言えそうだ。とはいえ、機器同士の相性ではなく「WQHDで表示すること」との相性なので、相性問題と言われても納得行かないのだが……。
ドライバに問題があるのか、それともハードウェアの設計に問題があるのかは不明。だがそれでも、僕の環境ではグラボを交換することで解決した。
なぜ解決に時間がかかったのか(反省会)
- 同じ型番のグラボを搭載した2台のPCで、同じ症状が起きていた。だから、「グラボ-PC間の相性問題」ではないし、グラボが故障しているわけでもない。グラボが原因と考えるための判断材料に乏しい状況だった。
- 初期は「何もしていないのにブラックアウトが起こる」という、別の要素が原因のブラックアウトも同時に起こっていた(←これはディスプレイ交換や接触不良の改善で直ったと思われる)。そのため、問題の切り分けに時間がかかった。
- HDMI切替器を経由していたこともあり、切り分けに時間がかかった(切替器が原因のブラックアウトも多いらしい)。
- 「高解像度のディスプレイ(特に4Kとか)ではブラックアウトは付き物」という話も聞いていた。
- 正直「今どきの自作PCでは相性問題なんて起きない」と油断していた。
おわりに
最後に補足しておくが、レビューサイトではGT710でWQHD解像度を問題なく表示できているという報告もある。そもそもGT710はスペック上・設計上はWQHDの表示に対応している。
この記事を見て、「GT710でWQHDを使うのはダメだ」などと判断せず、あくまで個人の環境に即した現象であることを了承いただきたい。ただ、もし同じような状況で悩んでいる人がいれば参考にしてほしい。