FICLOのPCキーボード「Majestouch 2(茶軸)」をレビューしてみる。かれこれ8年近く使っているが、不具合もなく快調だ。
目次
購入までの経緯
Majestouch 2を導入する前は、2千円程度のパンタグラフタイプのキーボードを使っていた。しかし、4年ほど使っていると、FキーとJキーの突起が削れてきてしまい、タッチタイピングがしづらくなってしまった。
当時からPC作業が多かったということもあり、「ちょっといいやつ」を手に入れようと考えていた。
FILCO Majestouch 2の導入
悩んだ末、FILCO Majestouch 2(茶軸)を購入。[af?????????????]と迷ったが、以下のポイントが決め手となった。
- 値段が割とお手頃(当時Realforceよりも5000円程度安かった)
- PS/2でも接続できる
- 2以降、チャタリング報告も減っている(※後述)
まず値段について。はじめての高級キーボードということもあり、1万円台前半という価格は予算に合っていた。
また、製品自体に変換コネクタが付いていて、公式にUSBとPS/2、両方での接続を保証しているというのは、PS/2接続のKVM切替器を使っている僕にはうってつけだった。
※仮にUSBのみ対応のキーボードを導入する場合、KVM切替器も買い換える必要があったのだ。
それから、チャタリングについて。実は、初代Majestouchでは「チャタリング」という不具合の報告がネット上には多かった。
※チャタリング:1回のキーストロークで文字が2回連打されてしまうような現象
しかし、Majestouch 2からは新基盤が採用されたらしく、チャタリングの報告もだいぶ少なくなっていた。おそらく問題ないだろうと判断し、購入を決断した。
約8年使った感想
特に不具合が起こることもなく、長期に渡って問題なく使用できている。文字の印字が消えてきているキーはあるにせよ、Fキー・Jキーの突起も削れてはいないし、機能的な劣化はない。
高価なだけあって作りもしっかりしているし、製品寿命も長そうだ。この記事の執筆を機に、高品質なキーボードであることを再認識している。
打鍵感が心地よい
Majestouch 2を導入して以来、安価なキーボードでは得られないような快適な打ち心地が得られるようになった。メカニカルスイッチが採用されているおかげか、キーをストロークした感触がハッキリ分かり、タッチタイピングが一層やりやすくなった。
僕はそこそこ急いでタイピングすることも多いのだが、きちんと指の動きに付いてきてくれるので安心感がある。キーを打ち間違えることも少なくなった。
ちなみに、メカニカルスイッチには「茶軸」「黒軸」「青軸」「赤軸」など、いくつかの種類があるのだが、ダイヤテック公式サイトや、その他のネット情報を見ても、「初心者は茶軸にしましょう」という意見が多数。
MX茶軸は接点部にごくわずかにソフトな感触があるタクタイルタイプ。軽快な入力感が楽しめます。スタンダードなタイプなので初心者から上級者まで幅広い層に人気のあるスイッチです。
★こんな方に…汎用性が高いキーボードを求める方。軸の選択で迷いがちな方。メカニカルキーボードを初めて買う方。
僕も素直に茶軸を選んだのだが、打鍵感には満足している。
チャタリングも起きていない
長いこと使ってきたが、僕の環境においては、チャタリングが起こったことは無い。仮にチャタリングが起きても、チャタリングが起こらないようにソフトウェア的に制御することもできるみたいだし、ひとまず今後も心配する必要はなさそうだ。
打鍵音は多少ある
打鍵音は多少ある。少なくとも、まったく音が発生しないということはない。静かな部屋で他の人がいるときに使うなら、多くのキーボードと同じように、激しくタイピングすると打鍵音が気になるかもしれない。
とはいえ、僕はおもに音楽制作でPCを使用しているということもあり、打鍵音については気にしたことはない。むしろ、打鍵音がきちんと「鳴ってくれる」ほうがきちんとタイピングしたことが分かるので、Cubase等のDAWソフトで録音の作業をする際にはかえって都合が良かったりもする。
その他覚え書き
キーボードの打面に角度をつけられる
キーボードの底面奥の2隅には、高さを調整するためのスタンドが付いている。これを使って高さを付けておくと、打鍵しやすくて良い。特にリストレストを使うような場合は、奥が高いほうが打鍵しやすいだろう。
スタンドの先端は滑りにくい素材(ゴム?)になっているので、打鍵をしていてキーボードがズレてしまうようなこともない。
※Majestouch 2自体が、1.2kgとずっしりしているおかげもあるかも。
余談だが、「サンワサプライ TOK-MU3NBK」という、Majestouch 2と相性の良いリストレストがあるので紹介しておく。
横幅・厚みともにMajestouch 2にピッタリだし、
- 手首の位置が上がる
- 手首のクッションになる
という2点のメリットにより、リストレストがあった方が断然快適にタイピングできる。手首の疲労や腱鞘炎を予防するためにも、合わせて導入することをおすすめしたい。
LEDについて
テンキーの上に並ぶ3つのLEDは、結構明るい。PCに何か処理をさせつつ部屋を真っ暗にして寝たいときは、LEDが光らないようにNumLock等のキーを解除しておくか、LEDの上に布を被せるなりしておくといい。
キートップの取り外し
せっかく高いキーボードを買ったんだし、掃除もちゃんとやろうと思い、専用のキートップ引き抜き器「FILCO Keypuller FKP01」を購入した。
他の引き抜き器と比較したことはないが、特に問題なく使えているし、年に一度の大掃除に使うという役割は十分果たしてくれている。
余談だが、スペースキー、エンターキーなどの大きなキーにはスタビライザー(針金の部品)が付いているので、キートップの取り外しや再装着には少しコツが必要だ。
キートップを外す際、スタビライザーの治具を破損しないようにご注意ください。
横着だが、大掃除を手早く済ませたいときは、大きなキーは外さずに済ませてもいいかもしれない。
おわりに
初の高級キーボードということで、購入前はそれだけの価値があるのか半信半疑だったのだが、これだけ長く使えるなら、コストパフォーマンスは高い部類だと思える。キーボード、マウス(トラックボール)、イスなどの体に触れるデバイスは、良いものを使ったほうがQOLが高くなるのだなと実感した。