DAW作業に必須!おすすめのモニターコントローラーを7つ紹介【DTM】

※2019年9月15日:記事をアップデート

DAWで音楽を制作しているとき、私たちは何度も、スピーカーから出ている音量を調整する必要がある。

例えば、「マスタリング済みの2mix音源」と「マイクで録音した歌のデータ」では、音の大きさ(ラウドネス)が大きく異なってくる。適切な音量でモニタリングするには、どうやったって、スピーカーからの出力を調整しなければならない。

そのために必要なのが「モニターコントローラー」という機材だ。

  • 「音量を調整するだけなら、DAWのマスターフェーダーをいじればいいのでは?」
  • 「音楽鑑賞中ならiTunesのボリュームをいじればいいのでは?」

こんな風に思う人もいるかもしれない。しかしこれらの方法にはデメリットがある。

  • DAWのマスターフェーダーをいじる:利便性の面でNG。※24bit以上で制作していれば、音質劣化は気にならないかもしれないが。
  • iTunesのボリュームをいじる:音質が劣化するのでNG。多くの音源は16bitなので、デジタル的にボリュームを落とすと音質の劣化が目立つ。iTunesのボリュームはMAXの状態で音楽を聴くのが望ましい

そういったわけで、モニターコントローラーはDAWで音楽を制作するための必需品となる。

モニターコントローラーでできること

手元でのボリューム調整

どのモニターコントローラーでもできることが、この「ボリューム調整」だ。

オーディオインターフェイスとスピーカーの間に、モニターコントローラーを挟む。モニターコントローラーのボリュームをいじることで、スピーカーから流れる音量を調節できる。

複数のスピーカー切り替え

モニターコントローラーの多くは、出力系統を複数持っているので、複数のスピーカーを切り替えながらミックス作業を行うこともできる。

ヘッドホン端子の追加(ヘッドホンアンプの役割)

ヘッドホンアウトを搭載しているモニターコントローラーなら、当然ヘッドホンアンプの役割も果たすことになる。

オーディオインターフェイスの出力をステレオで1系統だけモニターコントローラーに送ってしまえば、ヘッドホン出力についても、モニターコントローラーで一元管理できて便利だ。

DAコンバート(※一部の機種)

デジタル入力を搭載しているモニターコントローラーは、当然DAコンバーターも搭載していることになる。DA部分の品質が売りになるようなモニターコントローラーは少ないが、この部分にも相応のコストがかかっている。デジタル入力を搭載している場合は、チェックしたいポイントだ。

エントリーモデル

ここからはモニターコントローラーを紹介していく。価格帯ごとに、おすすめモデルを列挙していく。

TC Electronic Level Pilot

パッシブのボリュームだけという非常にシンプルな構造をしている。単純に1組のモニタースピーカーの音量調節に使える。他の多機能なモニターコントローラーのように、ヘッドホン端子はついていないので注意。

コネクターはXLR端子となっている。

TC Electronic Level Pilot

PreSonus Monitor Station V2

僕も昔、初代Monitor Stationを使用していた。その前に使っていたBEHRINGER MON800から乗り換えたときに、音質が明らかに上がったのを覚えている。

アナログ入力をステレオ3系統(うち1つはRCA)、出力もステレオ3系統持っていて、トークバックマイクも付いている。同価格帯の中では機能が豊富なモデルと言えるだろう。

さらにV2からはS/PDIF入力も搭載され、別途デジタル入力が可能になったのが特徴だ。

後述のCentral Stationもそうだが、PreSonusのモニターコントローラーはとにかく使い勝手が良い。音質劣化も許容範囲。この価格帯の中では、最もオススメできるモデルだ。

Mackie Big Knob Studio

Big Knobといえば、モニターコントローラーの草分け的存在。2000年代後半ころは、中田ヤスタカ氏をはじめ多くのクリエイターが使っていた。

そんな製品がBig Knob Studioとしてリニューアルされた。USBオーディオインターフェース機能が付いていたりと、コストが分散してそうなのが個人的に残念だが、音質は申し分ないクオリティで安心して使うことができる。

「Big Knob」の名の通り、大きなボリュームツマミが健在なのが嬉しい。

ミッドレンジモデル

SPL 2Control

僕のオススメはこれ。ステレオ2系統ずつの入出力にヘッドホン端子2つというシンプルな設計。必要最低限の機能のみを備えており、音質面での評価が非常に高い。

同価格帯の他のモニターコントローラーからこれに乗り換え、「音が良くなった!」と言っている人を多数知っている。音質優先の人や、特に機能的な部分にこだわらない人は、これを選ぶとよい。

入出力端子は全てXLRとなっている。

Conisis M04

国産メーカーのモニターコントローラーだ。信頼できる音響メーカーのため音質への信頼度も高い。惜しむらくはヘッドホン出力がステレオミニジャックなところ。

中田ヤスタカ氏はずっとBig Knobを使用してきたが、2012年頃よりこのモデルを使用しているようだ。

※出典:サウンド&レコーディング・マガジン 2012年4月号

Presonus Central Station + CSR-1

アナログ入力をステレオ3系統(うち1つはRCA)、出力もステレオ3系統、トークバック付きと、同メーカーのMonitor Station V2と基本スペックは似ているが、それをパワーアップさせたラックマウントタイプのモデルとなっている。

別途デジタル入力も1系統搭載している。

特筆すべきはCSR-1というコントローラーが付いている点。本体はラックにマウントさせ、普段のボリューム操作はCSR-1で行う。これによりケーブルがごちゃごちゃせず、スッキリとしたセッティングが可能になる。

音質だけを考えるならConisisやSPLの方が上だろうが、機能性ではこちらに軍配が上がる。Central Stationは、音質と使い勝手のバランスに優れたモデルと言えるだろう。

注意すべき点としては、ヘッドホンのボリューム操作をするときに、CSR-1ではなく、本体側で調整する必要があるということ。海外のフォーラムでもネタになっている。

So every time I need to adjust my headphone volume, I have to get up and go to the rack which is a PITA.

出典:Presonus Central Station headphone volume control

ハイエンドモデル

この価格帯のものは僕も実際に使ったことがなく、未知の領域となっている。これは間違いない!と思えるものを1点だけ紹介する。

GRACE design m905

最高級の品質を誇るGRACE design社のモニターコントローラー。

スピーカー、ADC、DAC、クロック精度などはもちろん、部屋の音響特性も万全の状態でその真価を発揮するだろう。お金に糸目をつけず、とにかく最強のモニターコントローラーが欲しい人はこれで決まり。値段が値段なので、プロ作編曲家やエンジニアの愛用者もしばし見受けられる。

デジタル入力にも対応しており、DAコンバーターもついている。このクラスになってくると、他のモデルとは異なり、単体の高級コンバーターにも引けを取らないクオリティとなってくる。質の高いDAコンバーター目当てで買うのもアリ。

※デジタル入力無しのモデル(m905 Analog)もある。そちらはもう少し安い。

おわりに

モニターコントローラーは基本的に値段が音質に直結する(音痩せの度合いなど)。お使いのスピーカーやオーディオインターフェイスのグレードに合わせて、適切な価格帯のものを選びましょう。