目次
製品について
ESP MS-10 MULTI SPANNERは、楽器調整用のスパナだ。ギターやベースの、
- ジャック部分のナット
- ペグ部分のナット
などを回すのに使える。
本体画像
本体は金属製。コンパクトなサイズになっている。
スパナの内側の辺には、ギザギザが付いている。このおかげで、ナットに力が掛かり、ナットを回すことが出来る。
マルチスパナの良いところ
- ナットの大きさを問わず、回転させられるところ。
- 本体のサイズが小さいところ。
- おかげでギグバックのポケットにも、気軽に入れることが出来る。
- レビュー評価が高いところ。
- 実はギター用スパナの決定版なのかもしれない。
使った感想
ギターのジャック部分のナットを回すのは簡単だと感じた。どんな楽器にでも使えると思う。
ペグのナットは、少し難しいけど行ける。となりのペグに干渉しないよう、スパナを当てる位置を工夫する必要はありそう。ストラトタイプのギターのように、片側に6つペグがあるタイプのギターでも、一応ナットを回すことはできた。
ポイント
スパナをナットに押し付けること
軽く力を入れて、スパナをナットに押し付けてから、ナットを回すようにする。軽い力でスパナをナットに当ててしまうと、ギザギザがなめるような状態になってしまうので、上手くナットが回らない。
強い力で回すのは難しい
スパナに付いているギザギザの部分に力が掛かることで、ナットが回転する機構になっている。力が掛かる接点は小さいので、強く締められたナットを緩ませるのは難しい。ムリに力を入れると、たぶんギザギザをなめてしまうことになるので、気をつけたほうがいい。
すり傷の発生に注意
このスパナに限ったことではないと思うが、本体は金属製。ボディに直に当てると、すり傷が付いてしまう可能性がある。大切なギターを扱うときは、クロスなどで養生するのがいいだろう。
ナットを回す動画
ジャック部分のナットを回す動画を撮影してみた。メンテナンスの参考までにどうぞ。
締めるとき
締めるときはギザギザの辺が上に来る。※右手でスパナを持つ場合
緩めるとき
緩めるときはギザギザの辺が下に来る。※右手でスパナを持つ場合
スパナを当てる側の把握方法
当製品は、ナットを緩めるときと締めるときで、使うべきスパナのサイドが変わる。どっちがどっちか、覚えるのが面倒。そこで1点だけ把握しておこう。スパナを見てみる。
- ギザギザ辺 → 鋭角 → ツルツル辺
という方向に、 V字の「力学的矢印」が発生していることをイメージしよう。
画像で説明すると次の通り。
スパナの回転方向は、ナットを緩めるときも締めるときも、常にこのルールで力学的矢印が発生する。スパナが生み出す力学的矢印と、ナットの回転方向を合わせるようにスパナをセットすればOK。上手くナットに力が掛かってくれる。
おわりに
今までジャック内部をメンテナンスするときは、ラジオペンチを使うことで妥協してきた。この製品のおかげで、今後は正しくメンテナンスできるようになりそうだ。